基本理念

基本理念



マルハチは大正3年に阿部八十八(やそはち)が味噌をつくることで創業し100年企業になりました。味噌から味噌漬、沢庵そして浅漬へと事業内容を少しずつ変えながら今現在のマルハチがあります。
しかし、この長い間変わらず、創業者から二代目、三代目、四代目と受け継がれてきたことがあります。それは品質へのこだわりであり、研究熱心な企業姿勢なのです。
代表取締役 阿部敏明



  


基本理念 解説1

私たちマルハチは 新製品・新技術を開発する

 開発とは、研究をすすめて実用化することである。研究とは、物事をよく調査し、考え抜き、きわめることです。
 マルハチは研究開発をすべての部門に最優先してきました。昭和35年、マルハチ味噌醤油醸造株式会社の名のとおり、味噌醤油しかつくっていなかった頃、二代目の社長は新分野進出の商品開発に取り組んでいました。当時は研究設備もなく、全くの手探り状態。味噌漬・からし漬と商品化していきましが、初めは技術の未熟さから膨張・液漏れ・変色などが原因で返品が非常に多くありました。しかし、それにもめげず、こつこつと地道に研究を続け、たった2年間で本業の味噌醤油の売上を追い越し、漬物メーカーとして歩み始めたのです。
 昭和40年代に全盛を極めた沢庵が、昭和50年代には過剰生産の時代に入りました。時代は、沢庵などの古漬けから浅漬けへの兆しが現れていたため、二代目社長の武廣氏が全精力を傾けた沢庵は新規参入が相次ぎ競争は激化、売上の60%を沢庵に頼っていたマルハチは大きな打撃を受け、2年続けて赤字決算となってしまいました。
 そして昭和52年、武廣氏が急死し、赤字のまま引き継がなければならなかった新経営陣は考えて考えて考え抜いた結果、
 「他メーカーが簡単につくれないものでなければ勝てない」
 「これからは健康に配慮した漬物でなければダメだ」

この2つを柱に新製品開発を始めました。メーカーとして新製品の開発力がなければ将来はない。これは、メーカーとしての基本です。

 温海にしかない「あつみかぶ」を素材にした「雪ん娘」、野菜が新鮮でおいしい「あさづけ」の開発に取り組みました。新製品「雪ん娘」は初年度はほとんど売れず、赤字会社にズシッと重い負担となって圧し掛かりました。そして「あさづけ」も、「これからはこういう、野菜の色彩・風味が香るつけものが喜ばれ、売れる」と信じて取り組んだのだが、返品ばかりでさっぱり売れない・・・・・・業界の先輩方からは「そんなあさづけなんかやってると、ホントに会社を潰してしまうよ」という忠告まで。しかしマルハチに、もう後戻りはできない。生き残れる道はただひとつ、新製品の開発を成功させるほか無かったのです。厳しい状況が続きましたが決してあきらめることはありません。「絶対に成功するんだ、無駄にするものか」そう決心して、全力で研究開発に取り組みました。製品の魅力を追求し、引き出し、欠点を徐々にクリアしていったのです。
 昭和55年、「雪ん娘」は発売3年目にしてようやく売れ始め、5年目頃から大ヒット商品となりました。業界から注目を浴び、「雪ん娘神話」が生まれたほど。「雪ん娘」は売れてもなお研究が続けられ、現在もあつみかぶ製品のトップを維持しています。
 研究開発陣は、その後も独創的な「りんご茄子」を世に送り出し、あさ漬に酢を使うことを提案し、さらに定着させるまでに至りました。そして返品ばかりだった「あさづけ」は、10数年後には業界の主流となったのです。
 研究開発はさらに続けられ、力を増していったことで、「まるっこ」という丸茄子の漬物は常識破りの製品開発も可能にしました。「まるっこ」は、茄子製品において圧倒的な強さを業界にアピールし、これもまた業界をリード、新しい流れをつくる結果となりました。現在では、日本一売れているなす漬「若もぎ小茄子」にこの技術が受け継がれています。

 「雪ん娘」「りんご茄子」「まるっこ」などの新製品開発は、明らかに他メーカーの製品とは違い、独創的で優秀である。その違いを決定づけたものはなにか、それは熱心な研究による、新しい技術の開発です。
 野菜のもつ色素を制御する技術。原料となる野菜の栽培技術。不安定な農産物を安定して調達するため、必要量の大部分を農家一軒一軒と契約して栽培するシステムの開発、協力会社と連携するシステムの開発。売れる商品として形作る技術。このほか、製造工程の見直し、新製造技術の取り入れ、コストダウンのための技術開発、生産性アップ、効率化のためのシステム開発。ひいては、受注発送のコンピューターシステムの開発。営業面では、販売促進の技術。
 このように「新製品・新技術を開発する」とは、新製品の開発ばかりでなく、新しい技術の開発、マルハチ全体を支える新しいシステムすべてを含んで開発することを意味しています。
 総合して開発力が発揮されるとき、マルハチ独自の新製品・新技術開発になり、最高の力が生まれ、進歩を促すのです。
 そして、メーカーであるマルハチは、新しい製品・新しい技術を実現することに喜びを見いだし、つねに、おいしく、安全で価値のある製品を、お客様に提供し続けます。


  


基本理念 解説2

私たちマルハチは 一人一人が基本

 いかに一人一人の社員が最大限の力を発揮できるか、これが企業の力を決めることになります。烏合の衆の力でなく一人一人の力、最小単位は一人、それを総合した力が企業パワーとなってあらわれる。だから、マルハチの力は「一人一人が基本」なのです。
 マルハチは社員から社長まで一人一人がいきいきとやりがいをもって働き、働くものが報われます。そして社員の成長を通して会社の発展があると考えています。
 マルハチは社員全員がそれぞれの部署で大切な仕事を通して会社を支え、社員全員が主役になっています。

 例えば、野菜につく害虫や病気について本職の農家よりも詳しい農業技術指導員。
 毎日厳しいチェックを怠らない品質管理。生産性向上に貢献しているセッター。
 目にも止まらぬ早業で製品を箱詰めしながら不良品・異物混入のチェックまでやってしまう箱詰め担当。
 毎日全国のお客様からの注文や苦情・連絡を受け答えしながら、コンピューター入力もこなす営業事務。
 大量の原料をひとつひとつチェックする原料選別担当。
 資材の必要量をてきぱきと準備し、取り出しやすいように整理する資材担当。
 何万個という製品の調味液を正確な分量で味を守る調味係。
 次の作業のための原料を安全運転ですばやく運ぶリフトマン。
 お客様へ製品を送る出荷担当。製造のカギをにぎる生産管理担当。
 商談をすすめながらお客様にさまざまな応対をする営業マン。
 製品の生みの親・研究開発員。マルハチの金庫番である経理、様々な準備段取りに気遣い処理する総務。
 そして、サブチーフは生産工程をチェックし、最良の状態でチームが仕事できるようメンバーをまとめ、課長は生産性向上あるいは営業力向上に努力し、部長・次長は部門をリードし、経営陣は一人一人の社員の能力を活かし、会社の進む方向を定め、最高の力が出せるように組織を組み合わせ、よりよい会社をめざして努力を続けている。

 このようにマルハチは一人一人が主役であり、一人一人が専門家の集団なのです。そのために、人材育成に力を入れ、学ぶ意欲のある社員には強力に支援していく。あるいは、会社はどんな方針で進むのか、現在の会社の状態はどうなのか、すべての社員が理解できるように、わかりやすい言葉を選び、わかりやすい経営であるよう努力する。あるいは、よりよい仕事ができるように、福利厚生を豊かにし、休憩室を広くつくったり、働く環境を整えたりと様々な配慮をしていく。
 マルハチは自分の能力を磨き、開発し、能力を発揮できる場所です。仕事を通して、自分の力を生かした仕事をしていると実感したとき、あるいは自分の能力が役立っていると思ったとき、なんとも言えない喜びや楽しみと満足を感じ、それがまた次の能力向上への意欲となるのです。
 一人一人が自分の仕事で社長を超える能力を持つ専門家となり、社員全員が一心同体になったとき、マルハチは偉大な力を発揮するのである


  


基本理念 解説3

私たちマルハチは つねにチャレンジする

 チャレンジしている企業の活力は勢いを増し、その活力が企業を次の発展に導き、大きな人材育成として残る。チャレンジし、一つの大きな壁を乗り越える度に、企業も人も大きく成長するのだ。
 マルハチには確固たる「チャレンジ」の姿勢があります。戦時中の材料不足に負けず続けた味噌醸造から始まり、醤油を醸造し、みそ漬・たくあんなどの漬物分野に進出、そして困難を承知であさ漬へ進出し、全国展開しました。このほか、業界に先駆けて取り組んだ契約栽培、自社農場経営、組織づくり、研究開発室の創設、新工場の建設、赤字からの立て直し。
 ここに紹介したのはほんの一部でしかありませんが、どれも自然にそうなったのではなく、目標をもちチャレンジし続けた結果です。大胆なチャレンジから小さなチャレンジまで、90年あまりの長い歴史の中で、窮地においこまれながらも成長を続ける今日のマルハチは、そういったチャレンジなくしてあり得ません。新製品開発の取り組みにしても、他メーカーに造れないものづくりに挑戦し、独自性を求める。これらのことからわかる、進取の精神、一歩先んじた取り組み、新しい分野を開いていく開拓精神は、マルハチの「つねにチャレンジする」信念にほかならないのです。
 チャレンジしている時にみなぎる活力、未来への興奮、新たな発見、成功した時の満足感、達成感、喜び。そして大きく切り開かれる道・・・・・・チャレンジをしなければ得られないものばかりです。現状維持では未来は切り開かれない。受発注や生産ラインに新たなシステムを導入することも、チャレンジ精神をなくして可能にはなりません。大きなリスクを抱える不安や悩み・失敗に負けず、様々な困難に立ち向かい「つねにチャレンジする」ことです。「つねにチャレンジする」というのは、むやみやたらとチャレンジすることではない。チャレンジしたら、失敗にしろ成功にしろ、何かを得て蓄積する、次に生かす、決して無駄にしないことだ。そして、成功のために努力することです。
 二代目の社長は「怠けたり、人並みなことをしていては、人より勝ることはできない。多くの努力をしなければならない。」と三代目の社長に伝えた。
マルハチはいつも3年先に目標をおき、勉強し、努力をします。今日の業績は、3年前にどんな努力をしたかの結果に、現在の努力が3年後に業績として現れるます。当然、怠けた結果も。常に目標をもち、それに向かって毎日努力することです。
 一歩一歩続けることは大変苦しい。しかし、その一歩は成功への第一歩。あきらめず、途中でやめないで、明日も、明後日も、1年後も、3年後も。
 「つねにチャレンジする」ことこそ繁栄に導く鍵である


  


基本理念 解説4

私たちマルハチは 心をこめた製品とサービスで一人でも多くの人に喜んでいただくことを目的とする

 マルハチは何のために仕事をしているのか、何を目的として存在しているのか。そう、利益を上げるために仕事をしています。会社の設備をよくし、ボーナスを多くするため、あるいは将来の安定のために利益は必要です。しかしもっと深く考えると、利益は必要ですがそれだけのために仕事をしているのではないはず。
「単なる金儲けを越えた企業の根本的な存在理由はなにか?」
「100年後も通用する理由とは?」
「われわれが存在している真の理由とは何か?」
 われわれメンバーはずっと捜していきました。突き詰めて、そして「根本的な存在理由」を捜し当てました。よい製品をつくり、よいサービスをし、それを誠心誠意・・・「心をこめて」・・・喜んでもらう、世の中の多くの人に。一人でも多くの人に・・・。それがマルハチの存在理由、目的である。
 それでは詳しく説明しましょう。文中の「心をこめた」という語句は、そのあとの「製品」にもかかり、「サービス」にもかかる。つまり、「心をこめた製品」と「心をこめたサービス」ということです。


●「心をこめた製品」
 メーカーとしてつくった製品に責任をもつ、誠心誠意のものづくり。規格外の原料をまぜない、品質の悪いものは使用しないなど「品質へのこだわり」は創業の味噌づくりから受け継いできているものです。
 毎朝7時30分から始まる社長を交えた早朝会議では、前日製造品のチェックが厳しく行われ、改善などがすぐさま実行されています。また原料の他にも、着色料・保存料などの添加物は必要最小限の使用にとどめたり、塩分に配慮したり、健康に配慮した製品開発を行っている。品質管理を厳しく行う、おいしいのはもちろんのこと見た目にも気を配る、喜んで買っていただける製品をつくる、流通上の取り扱いにも配慮して製品開発する、等など、徹底して品質にこだわり、心のこもった真面目な製品づくりを基本としています。
 

●「心をこめたサービス」
 このサービスは、マルハチの営業活動全般・応対・接客、マルハチの活動に伴うすべてをいいます。「心をこめたサービス」とは、誠心誠意、きちんとしていて真面目な、一生懸命、心から、といった姿勢の行動。
 例えば、小・中学生の体験学習は地域貢献のためにしていることではありません。「何かを学んでもらえたら嬉しい」「ただ、役にたって喜んでもらいたいだけ」そんな気持ちで社員はがんばっています。それがまた、生徒の家族や先生に喜ばれる。結果として地域貢献になっているかもしれませんが、原点はマルハチの「心をこめたサービス」なのです。
 お客様にご迷惑をかけてしまったら「申し訳ございません」といって誠心誠意、対応する。欠品や不良への早期対応。親切に商品説明する。売れる商談をする。工場見学ほか来客には「いらっしゃいませ」と心をこめた笑顔でおむかえする。やむを得ない結論であったとしても誠心誠意行動し、その中で最良の方法をとる。すべてマルハチの「心をこめたサービス」です。


●「一人でも多くの人に」
 マルハチの製品を買っていただいている人はもちろんのこと、仕入れ先や契約栽培者など、マルハチに関わるすべての人………マルハチは様々な人に支えられています。直接関わっていない人もその一人。
 また、これには地道な努力も含まれています。毎日毎日何万個という製品が出荷され、何万人というお客様から買っていただいている。それは一人ずつのお客様が集まって何万人になっているのです。
 着々とした小さな積み重ねは大きくなる。たった一人のお客様を心から大切にすることが基本であることを意味してます。


●「喜んでいただく」
 マルハチ製品が「おいしかったよ、友達からも喜ばれた」といわれる。「おかげで喜ばれた。」「おかげで助かったよ」といわれる。喜んでいただけるからこそ、マルハチの存在に意味があります。
 心をこめた製品とサービスは私たちマルハチがつくり出すもの。マルハチが誠心誠意、一生懸命行動しているのは相手から喜んでいただくためです。マルハチの活動が世の中の人に喜んでいただけること、マルハチの目的はここにあります
 お金では買えないこの心こそマルハチの原点です